2023年11月27日
金沢の旬の味覚といえば…
北陸の冬の味覚といえば、数多くの海の幸が出てくるのではないかと思われますが、その中でも代表的なものと言えば、やはりカニではないでしょうか。
今年は11月9日に解禁を迎えたとのことですが、例年に比べて数も多く、やや大きめのものが比較的安くなっているように思います。それでもなお、高価なことに変わりはなく、なかなか食卓に出てくる機会は多くありません。
なんとかして、冬の味覚の王様であるカニをグループホームの食事で提供出来ないかを考えたところ、「そうだ、カニ面を自分たちで作ればいいんだ!」と思い、金沢港のいきいき魚市へと向かいました。
活きた香箱蟹を買って、目の前で広げたところ、まだ動いているカニを見て、「わぁ」っと驚嘆と歓喜の声があがります。
さて、ここからが職員の頑張りどころです。カニを茹でて、カニ面を作り、剥いた殻から出汁をとり、カニ雑炊用にと…
翌日の昼食では、甲羅の隅々まできれいに召し上がられ、「美味しかった」とのお言葉が聞かれました。やはり、金沢で生活されておられた方にとって、カニは特別な気持ちがあるのではないかと感じました。
~お品書き~ (11/24 ホームあさぎり台)
・カニ面 カニ雑炊 松茸のお吸いもの 香の物
※グループホームは地域密着型サービスの一つであり、住み慣れた場所で出来る限り長く生活できるようにという理念のもとで設立されているため、原則として金沢市に住んでおられる方をサービス対象としています。地域によって気候や風土も違い、もちろん食材や味付けも異なってきます。たとえ認知症を患ったとしても、だんだん記憶が薄くなっていったとしても、味覚は心の中にしっかりと残っていると考えます。食事は介護とは無縁のように思われるかもしれませんが、料理によって、利用者を支えることが出来ると信じています。そして、グループホームの存在意義は、このような身近なところにある介護の可能性ではないかと心に留めて、これからも日々の食事作りを充実させたいと思っています。