石川療育センター

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あそびのこと

手先がうまくつかえない子どもたち

2020/5/15

手先について

 3~4歳ぐらいになると、手先の細かい活動を行なうことが多くなってきます。例えば、ハサミや鉛筆、お箸だったり…そんな中で、親が気になるのが、道具の持ち方!「こう持つのよ」と教えてもなかなかできない。うちの子って不器用?と思う親御さんも多いのではないでしょうか?

 何故不器用なの?と考えると、細かい手の動きができないから・・・と手のみに注目している方が非常に多いと思います。もちろん手の細かい動きができないのも原因の1つですが、他にも注目したいところがあります。それは姿勢と目の動きです。
例えば、ハサミで紙を切る様子を思い浮かべてみましょう。片手にハサミを持ちもう片方の手で紙を持ち、肘を浮かせた状態で紙を切ります。つまり、肘を浮かした状態を保ちながら、両手を使えるくらいに体が安定していないと肩や指先に余分な力が入って、うまく紙を切ることができなくなります。また、切る線をたどりながら見続けるといった頭と目を協調させることができないと、線に沿って紙を切ることができません。
 つまり、細かい動作を行なう時に必要な運動能力は①安定した座位、②安定した目の動き、③指の細かい動きです。
これらの運動能力を得るためには、体を大きく使う遊び(粗大運動)が重要となります。例えば、でんぐり返し、ジャングルジムを登る、高い所からのジャンプ、ブランコ、トランポリンなどを行なうことで、自分の体の軸が作られ、体幹(体の中心)がしっかりと安定し、自由に手を使うことが可能となるのです。また、風船遊びやキャッチボールなど目で動くものを追う遊びも良いでしょう。
それと並行して、指の細かい動きは、やはり繰り返し行わないと上手くなりません。しかし、難しいことをただ何度も繰り返し行なっていてもいけません。
まずは、簡単な手の動きでできる補助道具を使い、お子さんが「あ!僕できる!!」と感じることがとても大切です。
ハサミは、バネ付きバサミを利用したり、お箸はピンセット箸やコンビのお箸を利用する、ボタンはめは、大きなボタの服を選んだり、つまみやすいようにボタンをゆるく布から浮かせた状態につけかえることで、操作がしやすくなります。

 

 

 

 

 

 

上記に挙げた道具等は一例です。使う道具選びは、お子さんの手の動きによって異なりますので、作業療法士にご相談ください。

 

 

 

 

<実際の遊び紹介>

体を使った活動

机上での活動

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